所得税

所得税とは、個人の一暦年（１月１日～１２月３１日までの期間）の間に生じた所得に対して課される税金のことです。具体的には、預貯金の利子、株式の配当、事業経営に関する利益、サラリーマンである場合はその給料、資産の売却益などから所得を暦年単位で集計し、これに税率をかけて各個人の所得税を計算します。

そして、所得税は各個人の税金を負担する能力（担税力）に応じた課税を行うことで税負担の公平性を保つこととしています。具体的には、質的担税力、量的担税力に応じて課税を行っています。質的担税力とは、給料や配当金などの所得の性質の違いにより区別して扱うことで、課税の公平を図る考え方のことです。量的担税力とは、所得の総量に応じて課税を行うといういわゆる超過累進課税制度の考え方のことです。
このような考え方により課税の公平性が図られているのです。

そして、この所得税は以下のような手順で計算されます。(総合課税の場合)
①各種所得の金額の計算
質的担税力の調整のため、所得を１０種類の所得に分類し、それぞれに応じた計算方法で各々の所得金額を計算します。

②課税標準の計算
量的担税力に応じた課税の実現のために①の各種所得の金額を合計して総所得金悪を算出します。

③所得控除額の計算
所得金額の計算に反映されない個人的事情の考慮などの観点から１５種類の所得控除額を計算します。

④課税所得金額の計算
総所得金額から所得控除額を控除し、税率をかける基礎となる課税標準金額を計算します。

⑤納付税額の計算
先ほど計算した課税所得金額に税率をかけて税額を算出します。

以上が所得税計算の大まかな流れです。

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