「原則課税方式」と「簡易課税方式」

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消費税の納付額の計算には原則課税制度と簡易課税制度の2つがあります。この記事では、これら二つの計算方法について解説します。

■原則課税制度
消費税の税額は原則、課税売上等に係る消費税額（預かり消費税）－課税仕入れ等に係る消費税額（支払消費税）によって計算されます。
これに対してある一定の条件を満たせば、事務的に簡易である簡易課税制度に基づいて消費税額を計算することができます。

■簡易課税制度
中小の事業者を対象に納税の事務的な負担を軽減するために設けられているのが、簡易課税制度です。基準期間における課税売上高が5000万円以下でかつ前期末までに消費税簡易課税選択届出書の提出を行っている事業者は簡易課税制度に基づいて消費税額を計算することができます。

簡易課税制度では、売上に係る消費税の計算は原則課税と同様に行います。しかし、支払った消費税の計算に関しては、課税売上高から仕入控除税額の計算を行うことができます。仕入控除税額とは、消費税を計算する時に、預かり消費税から引く税額のことです。

簡易課税制度においては、この預かった消費税額に対して事業区分ごとに定められた一定の割合（みなし仕入れ率）をかけて計算されます。

この制度を利用することにより、事務的な負担は軽減できますが、適用されるみなし仕入れ率によっては税負担が重くなってしまうため、注意が必要です。

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税理士
小澤裕司(おざわひろし)

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